未公開イベント 榛名宗太郎 -成長シナリオ-
『ハロウィン・ウィッチ』
※ハロウィン メインシナリオからの一幕になります
――インクル・ナイトメアパーティー準備期間中。練習スタジオにて。
【結崎芹】
「それにしてもさ~」
【檜山朔良】
「なにこっち見てんの?」
【結崎芹】
「いや、この前がハロウィンライブのフライヤー配りを亜貴にお願いされたときのことを思い出してさ」
【結崎芹】
「まさか朔良が、自主的にフライヤー配りに立候補するとは思わなかったなーと思って」
【檜山朔良】
「そうか?」
【結崎芹】
「そうだよ。あのめんどくさがりな朔良が、雑用仕事を自ら!?って、かなり衝撃だったんだからな?」
【珠洲乃千哉】
「……」
【榛名宗太郎】
「あら、ちーちゃん、どうかした?」
【珠洲乃千哉】
「……いや、藍鉄Rock Fesから朔良が少しずつ変わって来ているような……って、買い被りすぎかな」
【榛名宗太郎】
「ふふ。そんなことないんじゃない?さくらちゃんなりに頑張ってると私も思ってるもの」
【結崎芹】
「そうだな。藍鉄Rock FesからAutumn Rock Fesを経て、大先生がこんなに成長するなんて……」
【結崎芹】
「いつも世話してやってる俺からしたら、感動ものだよ。あの!いつもウチでだるーんとしてる朔良が!!ってな」
【檜山朔良】
「なんだそれ」
【榛名宗太郎】
「あら、だるーんとしてるさくらちゃんも私、好きよ?」
【檜山朔良】
「サンキュ、宗」
【榛名宗太郎】
「や~~ん♥微笑みにキュンキュンしちゃう~~♪」
【珠洲乃千哉】
「何やってるんだか……」
【結崎芹】
「――あ!」
【榛名宗太郎】
「どうしたの、せっちゃん?」
【結崎芹】
「そういや忘れてたけど、Autumn Rock Fesの後、時明さんから連絡が来たんだよ」
【珠洲乃千哉】
「え、英さんから……?」
【結崎芹】
「『これからもLiar-Sの進軍を楽しみにしてる』ってさ」
【珠洲乃千哉】
「そうなんだ……」
【結崎芹】
「なんか先輩にそういうこと言われたらさ、やるしかなーい!って気になるよな」
【榛名宗太郎】
「そうね!はる先輩にお礼のメールしなきゃ♪」
【結崎芹】
「そういえば、会場に優さんも来てたって時明さんから聞いたっけ」
【珠洲乃千哉】
「え?黒谷さんも?」
【結崎芹】
「ああ。優さんが観客としてフェスに来るなんて珍しいよな?」
【檜山朔良】
「ああ、それは俺が来てくれって言ったからだと思う」
【結崎芹】
「えっ、そうなのか!?お前が優さんに!?ますます意外な展開だな」
【榛名宗太郎】
「ふふ……ゆうさん、さくらちゃんを心配して来てくれたのかもしれないわね」
【檜山朔良】
「でも、あの時の俺らの演奏を聴けば、黒谷さんももう俺らは大丈夫だって分かってくれるだろ」
【榛名宗太郎】
「ふふっ、そうね♪」
【珠洲乃千哉】
「どういうこと……?」
【檜山朔良】
「ガキには内緒」
【珠洲乃千哉】
「はあ?
【結崎芹】
「こらこら、こんなとこでケンカしなーい。朔良がせっかく成長したと思って感動してたのに」
【結崎芹】
「ほら、早くスタジオ行って練習しようぜ」
【榛名宗太郎】
「そうねっ♪今日も張り切って練習しましょ」
***
――インクルに来たLiar-S御一行は……。
【結崎芹】
「おお……!なんかインクルの店の中、すっごいことになってるな……!」
【珠洲乃千哉】
「これ……ハロウィンの装飾?」
【檜山朔良】
「雰囲気変わるな」
【榛名宗太郎】
「ちょっとちょっと!かわいいじゃない!どういうことなの、これ……!」
【結崎芹】
「これって、ハロウィンライブに向けての飾りかな?」
【檜山朔良】
「あー、そういや……ステージと店内をハロウィンっぽく飾るって、フライヤー配りの時にスタッフが言ってた気がする」
【珠洲乃千哉】
「なるほど、そういうことか」
【榛名宗太郎】
「見て見て!ライトにコウモリがデコレーションしてある……可愛い~!!」
【珠洲乃千哉】
「本当だ……他も全部ハロウィン仕様……すごい」
【結崎芹】
「手が込んでるな~。これもスタッフさん達が作ったのかな?」
【音石夕星】
「ん?あんた達……」
【結崎芹】
「あ、夕星!」
【榛名宗太郎】
「あら、ゆーちゃん!いまね、ハロウィンの飾り付けがすごいって話してたのよ~」
【音石夕星】
「スタッフ総出でやってるからねぇ。まだ途中だけど、ここまでするのに結構時間かかったよぉ~」
【榛名宗太郎】
「もしかして、ここの飾りつけって……」
【音石夕星】
「うん。飾りのデザインを考えたのは僕だよぉ~」
【榛名宗太郎】
「まあ、そうだったのね!ゆーちゃんすごいわ~!」
【音石夕星】
「でしょ~♥ところでハルちゃん、この集まりってなぁに?嘘つき達が全員揃うなんて、何かあるわけ?」
【檜山朔良】
「普通に練習しに来ただけ」
【音石夕星】
「なーんだ、つまんないの。もっと楽しいことでもするのかと思ったのに」
【結崎芹】
「練習だって楽しいだろ?」
【榛名宗太郎】
「ねーえ?ゆーちゃんもここでお手伝いしてたの?」
【音石夕星】
「そうだよ。ハロウィライブまでもうすぐだから、ここの飾りつけさっさとやらなくちゃいけなくてさ~」
【珠洲乃千哉】
「へぇ……案外真面目に手伝いやってるんだな」
【榛名宗太郎】
「そうだわ!私達にも手伝わせてくれない?」
【珠洲乃千哉】
「え?」
【榛名宗太郎】
「ねっ、いいでしょ?いつもお世話になってるインクルへのお返しってことで!」
【結崎芹】
「そうだな。俺らはフライヤー配りに参加できなかったのもあるし……」
【珠洲乃千哉】
「まあ……確かにな。次のライブまでまだ日があるから、練習もそこまで急いでない」
【檜山朔良】
「俺も、別に構わない」
【結崎芹】
「じゃ、決まりだな!夕星、俺達は何をすればいい?」
【音石夕星】
「とりあえず今はこのロビーとステージで二手に分かれて作業してるとこー」
【結崎芹】
「……ふむふむ、それじゃ、俺と朔良でステージの方をやってくるよ」
【榛名宗太郎】
「じゃ、私はちーちゃんと♥」
【珠洲乃千哉】
「それぞれ終わったらまた集合って感じでいい?」
【結崎芹】
「オッケー!」
【榛名宗太郎】
「よーしっ!私達の手でインクルをとびっきりステキにしちゃいましょ♥」
***
【結崎芹】
「はいは~い、とりあえず向こう終わったよ~!」
【珠洲乃千哉】
「お疲れ」
【檜山朔良】
「次は?俺、何すればいい?」
【榛名宗太郎】
「それじゃあ、さくらちゃんにはちーちゃんと一緒に輪飾り作りをお願いしようかしら」
【檜山朔良】
「分かった。任せとけ」
【珠洲乃千哉】
「丁寧に作れよ朔良」
【音石夕星】
「ハルちゃん、作ったやつ、ずら~って高いところに飾るのはどう?」
【榛名宗太郎】
「あら、いいじゃない!ゆーちゃんナイスセンス♥」
【音石夕星】
「でしょ~?」
【結崎芹】
「ほい、これが輪飾り用の紙な。足りなくなったらまた持ってくるから」
【檜山朔良】
「ああ」
【珠洲乃千哉】
「こういうの、小学校の時にやったな。懐かしい……」
【檜山朔良】
「あー、だな」
【珠洲乃千哉】
「……って朔良、紙を折り紙にするなよ!今から僕達は輪飾りを作るんだからな」
【榛名宗太郎】
「ゆーちゃん、こっちもやっちゃいましょ?」
【音石夕星】
「任せて~♥」
***
【珠洲乃千哉】
「あのさ……朔良の作った輪飾り、全部形がバラバラなんだけど?」
【檜山朔良】
「だいたい同じだろ」
【珠洲乃千哉】
「だいたいじゃなくて、ちゃんと揃えて。じゃないと見栄えが悪くなるから」
【檜山朔良】
「さすがに細かすぎるだろ。このぐらいでいい」
【珠洲乃千哉】
「手伝いでやってることなんだから真剣にやれ!」
【榛名宗太郎】
「はいはい、2人ともケンカしちゃダーメ!」
【榛名宗太郎】
「きちんと出来た飾りはこれかしら?さっそく向こうに飾ってきちゃうわね~」
【結崎芹】
「あの壁の高いとこに飾るんだろ?だったら俺がやるよ」
【榛名宗太郎】
「あら、いいの?」
【結崎芹】
「だって俺のが背高いし。どういう風に飾ればいいのかだけ指示してくれるか?」
【榛名宗太郎】
「ええ、分かったわ!」
【音石夕星】
「ハルちゃん、僕も手伝うよぉ~♥」
【榛名宗太郎】
「あら、私ったらモテモテね♥」
【榛名宗太郎】
「そういうことなら2人にお願いしちゃおうかしら。ちょっと待ってね、テープを持ってくるわ」
***
【結崎芹】
「夕星、ハロウィンライブの調子はどうだ?亜貴とうまくやれてるのか?」
【音石夕星】
「当たり前じゃん。いつも通り楽しくあーちゃんをいじめて可愛がってるよぉ♥」
【結崎芹】
「いやいや、いじめてたらダメだろ。あんまり亜貴を怖がらせてやるなよ?」
【音石夕星】
「ぶ~、別に怖がらせてなんかないよぉ~」
【結崎芹】
「ところで、今日は亜貴は?」
【音石夕星】
「仕事だってさ。だから今日は僕だけ~」
【結崎芹】
「へえ、そうなのか」
【結崎芹】
(1人でも真面目に作業しに来るなんて、ホントやる気なんだな、夕星)
【榛名宗太郎】
「せっちゃん、ゆーちゃん。お待たせ、テーブル持ってきたわよ~」
【結崎芹】
「おー!ありがとなハル~!」
***
【珠洲乃千哉】
「よし、ここの飾りも完成……と」
【檜山朔良】
「だいぶ出来てきたんじゃね?」
【結崎芹】
「だな!やっぱこの人数でかかるとスムーズに進むな~。早く進んだ分、ちょっと休憩しないか?」
【榛名宗太郎】
「そうね、そうしましょうか」
【榛名宗太郎】
「それにしても……やっぱいいわねぇ、季節物のイベントって。装飾を見てるだけで、気持ちがワクワクしてくるわ♪」
【音石夕星】
「嘘つき達は、ハロウィンに何か仮装とかしないの~?」
【結崎芹】
「んー、今年は特にそんな予定はないな。ハロウィン当日に入ってる仕事も、ハロウィンに全く関係のない内容だし……」
【榛名宗太郎】
「そうなのよねぇ。だからこそ、余計に憧れちゃうわ」
【音石夕星】
「そっかぁ~。もし仮装するんだったら、ハルちゃんはどんなの着たい?」
【音石夕星】
「ハルちゃんなら似合う仮装がいっぱいあると思うなぁ~♥」
【榛名宗太郎】
「あら、そう?」
【結崎芹】
「分かる!どんな仮装がいいかな?ハルっぽいやつ……カワイイ感じのがいいんじゃないか?」
【榛名宗太郎】
「じゃあ~……せっちゃんはオオカミさんだから、オオカミ男で決定ね♪」
【檜山朔良】
「確かに、芹は夜が来る度にオオカミになるからな」
【音石夕星】
「へぇ、せりりってそうなんだ~。激しいねぇ」
【結崎芹】
「ちょっと大先生に夕星~~?ここには女性スタッフもいるんですけど~~~?」
【檜山朔良】
「つい。けど実際芹は――」
【結崎芹】
「ストーーーーーップ!!!それ以上はお口チャックしましょうね~~~!」
【榛名宗太郎】
「ちょっと男子~?もうっ、そんなつもりで言ったんじゃないのに」
【榛名宗太郎】
「どうして男の子って、そうやってすぐそっち系のネタに走っちゃうのかしら?」
【音石夕星】
「ごめんね、ハルちゃん♥」
【檜山朔良】
「芹のオオカミに免じて許してくれ」
【結崎芹】
「いやいや、おかしいから!俺に変なイメージついたらどうするんだよ!」
【珠洲乃千哉】
「はぁ……またそうやって騒ぎ出す……。このままじゃ休憩にならないから、僕は作業を再開するよ」
【結崎芹】
「あ~千哉ゴメンって!」
【結崎芹】
「けど、この話の流れだと、おとなしく作業してたほうが俺も変な誤解を避けられそうだな」
【榛名宗太郎】
「ふふ、そうかもしれないわね。それじゃあ作業に戻りましょうか」
【音石夕星】
「はぁ~い」
【結崎芹】
「というわけで朔良、そこにある紙の束こっちに回して」
【檜山朔良】
「はいよ」
【音石夕星】
「えーっとぉ、テープ、テープ……あ」
【音石夕星】
「りーんりん♪」
【珠洲乃千哉】
「……まさかそれ、僕のこと呼んでる?」
【音石夕星】
「そうだよぉ。ねぇ、テープ貸して♥」
【珠洲乃千哉】
「……はい。ったく、りんりんとかすずとか、変な呼び方ばかり……たまにはちゃんと人の名前を呼べよな」
【音石夕星】
「だってすずって犬っぽい名前が似合うんだもん。はい、お手」
【珠洲乃千哉】
「しないよ、芸なんか!」
【檜山朔良】
「千哉は犬の仮装が似合うんじゃね?ハロウィン」
【榛名宗太郎】
「まあっ、いいわね~!犬種は何かしら?」
【檜山朔良】
「チワワだろ」
【結崎芹】
「ぷぷっ」
【珠洲乃千哉】
「……ちょっと。なにかにつけて僕をチワワでいじろうとするの、やめろよな」
【音石夕星】
「すず小さいからアリなんじゃない?」
【珠洲乃千哉】
「アリじゃない!全然アリじゃないから!」
【榛名宗太郎】
「で、さくらちゃんの仮装は~……」
【檜山朔良】
「フランケンシュタインなら、この間やった。フライヤー配りの時に」
【榛名宗太郎】
「えっ、そうなの!?写真とか残ってる?」
【音石夕星】
「僕がスマホで撮ったのがあるよ。ハルちゃん、見る~?」
【榛名宗太郎】
「見たい見たい!」
【音石夕星】
「は~い。どうぞ」
【榛名宗太郎】
「どれどれ……まあっ、本格的!イケメンは仮装してもかっこいいのねぇ♥」
【結崎芹】
「どれどれ……。はは、一緒に写ってる亜貴やスタッフさん達も楽しそうだな」
【榛名宗太郎】
「この衣装ももしかして、ゆーちゃんが用意したの?」
【音石夕星】
「デザインを起こしたのは僕だよ。あとはデザイン画渡して作ってもらったの。よく出来てるでしょ♥」
【榛名宗太郎】
「ええ、とっても素敵!こんなにたくさんの人数、デザインだけでも大変だったでしょう。すごいわ~ゆーちゃん。なでなでしてあげちゃう♪」
【音石夕星】
「わぁ~い♪」
【珠洲乃千哉】
「だからみんな、真面目に作業しろってば」
【音石夕星】
「作業しながらおしゃべりしてるんだよぉ~」
【珠洲乃千哉】
「あっそう……。はあ、まったく……」
【音石夕星】
「ん~、ハルちゃんは何の衣装がいいかな~」
【結崎芹】
「俺達には出来ないヤツを攻めてもらいたいよな……猫耳とか!?」
【音石夕星】
「それ、すごーく可愛いねぇ♥」
【榛名宗太郎】
「でも、動物枠はもうオオカミ男がいるじゃない?」
【檜山朔良】
「食われるかもな」
【榛名宗太郎】
「きゃー、こわ~い♥」
【結崎芹】
「グハハハハハ、可愛い仔猫は俺様が食べてやる~!」
【珠洲乃千哉】
「あっ、コラ芹!暴れるな!」
【音石夕星】
「あーあ、せりりが暴れたせいで飾りの糊が取れちゃったじゃん」
【結崎芹】
「うわっ!?マジか!?」
【音石夕星】
「It’s a lie.」
【結崎芹】
「夕星~~~?」
【珠洲乃千哉】
「はぁ、どいつもこいつも……ん?」
【珠洲乃千哉】
「ねぇ、あそこにある衣装って……」
【音石夕星】
「ん?ああ、アレ?」
【榛名宗太郎】
「まあ……!これって、魔女の衣装?」
【音石夕星】
「これは余ってる分だよ」
【榛名宗太郎】
「まあ、そうなの!素敵ねぇ……!」
【音石夕星】
「気に入ったならハルちゃんにあげるよ」
【榛名宗太郎】
「えっ!いいの?私が貰っちゃっても……」
【音石夕星】
「いいよぉ~。このままここに置いておいても、ただの布っきれになるだけだしねぇ」
【珠洲乃千哉】
「着る人間選びそうな服……」
【結崎芹】
「けど、ハルなら着こなせるんじゃないか?」
【榛名宗太郎】
「本当?そう思う?やだ、そう言われるとドキドキしてきちゃうわ……!」
【榛名宗太郎】
「魔女……いいわね、魔女……!可愛いし妖しい雰囲気もあって、ハロウィンっぽいもの!」
【音石夕星】
「ねえねえ、せっかくだから着てみてよ」
【榛名宗太郎】
「えっ、今?」
【檜山朔良】
「どうせ俺達しかいないんだからいいんじゃね」
【榛名宗太郎】
「でも、飾りつけの準備が……」
【珠洲乃千哉】
「まあ、飾りつけはほとんど完成してるから宗太郎が1人抜けても大丈夫だろ」
【結崎芹】
「ほら!千哉の許可も出たことだし、どうだ?」
【榛名宗太郎】
「う~~ん、でも……」
【音石夕星】
「なんでそんなに悩むの?どこか気に入らないところでもあった?」
【榛名宗太郎】
「ううん、違うの。だってほら、これって女性用でしょ?」
【榛名宗太郎】
「私にはサイズが合わないんじゃないかしら。ホントに私が着ていいのかっていう気持ちもあるし……」
【音石夕星】
「だいじょーぶ。ハルちゃんなら絶対似合うよ」
【音石夕星】
「もしサイズが合わなかったら、少し調整するくらいなら僕にもできるからやってあげる」
【榛名宗太郎】
「……ふふ、ありがとう。絶対似合う、なんて言われちゃったら、心強いわ」
【檜山朔良】
「俺も宗なら似合うと思う。ってか、他に着こなせそうなヤツが思い付かない」
【結崎芹】
「言えてる。なんていうかさ、ハルのために作られた衣装って感じ?」
【音石夕星】
「デザイン描いてる間、ハルちゃんのこと考えてたからかな~?これ、ハルちゃん着たら可愛くなりそうって思ってたんだよねぇ♥」
【榛名宗太郎】
「まあ……!そうだったの?」
【珠洲乃千哉】
「そういうことならなおさら着るべきだと思うよ。せっかくの衣装が誰にも着られずに終わるなんて可哀想だ」
【榛名宗太郎】
「そうね、それは確かに……」
【音石夕星】
「でも、無理に着ることないよ。『ハルちゃん』じゃなくて『宗太郎』としてハロウィンを楽しみたければ、急ごしらえにはなるけど、それ用にアレンジすることも出来るしね」
【榛名宗太郎】
「ゆーちゃん……ありがとう。ふふっ、せっかく魔女になれる機会だものね」
【榛名宗太郎】
「……決めた!私、着てみるわ!みんな、ちょっと待っててね」
【結崎芹】
「よし!じゃあ奥の部屋貸してもらおう」
***
【榛名宗太郎】
「ゆーちゃーん!ちょっと手伝ってくれる」
【音石夕星】
「はいは~い」
***
【檜山朔良】
「結構時間かかりそうだな」
【結崎芹】
「それだけお楽しみが増すってことで!」
***
【音石夕星】
「ハルちゃん、ここ止めるからね~」
【榛名宗太郎】
「あ、じゃあこうしておいた方がいいわよね」
【音石夕星】
「そうそう。じゃ、行くよぉ~」
【榛名宗太郎】
「……ふふっ!やだ、そこ触っちゃダメよゆーちゃん。くすぐったいわ♥」
【音石夕星】
「ハルちゃんがもっと美人になるためだから我慢我慢~♥」
***
【珠洲乃千哉】
「……何なの、この会話」
【結崎芹】
「な、なんか妙な感じになってないか!?」
【檜山朔良】
「イチャついてんな」
【結崎芹】
「こらーーっ夕星!ハルに変なことするなよー!?Liar-Sリーダーとしてストップかけるぞー!!」
【音石夕星】
「もー、せりりうるさぁ~い」
【榛名宗太郎】
「ふふっ……ほらゆーちゃん、怒られちゃうから早く続きをよろしくね?」
***
【結崎芹】
「おーい、まだか~?」
【榛名宗太郎】
「出来たわよ~!ちょっと待って~……って、ゆーちゃん?それ、どうしたの?」
【音石夕星】
「いいもの見つけたぁ~♥ハロウィンっぽくない?」
【榛名宗太郎】
「確かにちょうどいいかもしれないわね!それなら……」
***
【榛名宗太郎】
「みんな~、お待たせ~♥」
【榛名宗太郎】
「トリックオアトリート!」
【結崎芹】
「おお~!ハル、かっわい~!!」
【檜山朔良】
「予想を超えて似合ってるな」
【珠洲乃千哉】
「だな……。宗太郎専用の衣装みたいだ」
【榛名宗太郎】
「うふふ~♥やだわ、みんな褒めすぎよ~」
【音石夕星】
「ハルちゃん、一緒に写真撮ろ~♥」
【結崎芹】
「あっ、俺も撮る!むしろ動画で撮る!スマホスマホ~っと♪」
【榛名宗太郎】
「ふふ、だったらポーズ決めちゃう?」
【榛名宗太郎】
「ハルちゃん魔女から、ありったけの愛とお菓子をプレゼントしちゃうわ~っ♪それ~っ!」
【珠洲乃千哉】
「めちゃくちゃ楽しんでるな……」
【結崎芹】
「ハル、ハルー!こっちにも決め台詞的なの頼む!」
【榛名宗太郎】
「そうねぇ……じゃあ、こういうのはどう?」
【榛名宗太郎】
「Hope your Halloween is a Treat!」
***
【結崎芹】
「は~!無事に手伝い終了!」
【檜山朔良】
「ひたすら紙切ってた覚えしかねぇな」
【珠洲乃千哉】
「その紙もガタガタで、長さはバラバラだったけどな」
【榛名宗太郎】
「ふふ、思わぬ魔女体験が出来て楽しかったわ~♥」
【結崎芹】
「ほんとよく似合ってたよな、ハル。俺はもう魔女ハルの虜だよ♥」
【榛名宗太郎】
「やだ~、せっちゃんったら♥」
【音石夕星】
「ハルちゃんに気に入ってもらえて嬉しいなぁ~。また何かあったら、ハルちゃん専用衣装用意してあげるねぇ♥」
【榛名宗太郎】
「ふふふ、楽しみにしてるわね!」
【榛名宗太郎】
「でも、良かったわ。ちょっとでもお手伝い出来て」
【珠洲乃千哉】
「そうだな。インクルにはたくさんお世話になってるけど、なかなか恩返しできる機会ってないから……」
【結崎芹】
「良いチャンスがあって良かったよ。ジンさんにも、他のスタッフさん達にも喜んでもらえるといいよな!」
【榛名宗太郎】
「ふふ、そうね!」
【榛名宗太郎】
「ちょっとだけだったけどハロウィンを楽しめて嬉しかったわ。明日からもお仕事頑張りましょう♪」
END