【水嶋】「僕は、それどころだと思うけど。ねぇ……君は気づいてないの?密室に2人きりなんだよ」
【主人公】「ここは保健室ですよ……」
【水嶋】「これだから、お子様は……。せいぜい掃除でも頑張ってよ」
そう言って、水嶋先生はソファーに腰掛けると本を読み始めてしまった。
【主人公】「……お子様じゃないのに」
一言つぶやいてから私は掃除に取り掛かることにした。
邪魔されないうちに進めてしまおう。
まずは、ゴミをまとめて……棚の整理をして……
やることはいっぱいある。
私は掃除に集中していた。
【主人公】「……ふぅ、大方片付いたかな。後は……ベッドにシーツを敷くだけだ」
シーツを手にしてベッドに広げる。
【主人公】「洗いたてのシーツは気持ちいいなー」
ベッドのシーツを整えながら、ついついその手触りを確かめてしまう。
【主人公】「きゃっ」
いきなり、体のバランスが崩れた。
水嶋先生に押し倒されたのだと知り、私は動揺する。
【主人公】「み、水嶋先生!?」
【水嶋】「君はちょっと無防備すぎない?」
意地悪な微笑みを携え見下ろしてくる水嶋先生に、私はむっとする。
【主人公】「どいてください」
【水嶋】「嫌だね」
起き上がろうとしても、両腕を抑えられて動けない。
ダメだ……。力に差があり過ぎる……。
【主人公】「……っ」
【水嶋】「君の言うことは聞かない。君がいけないんだよ?」