こんにちは~!
『死神彼氏シリーズ』ディレクターの高木です。
気付けば3月になりましたね!
去年の今頃はちょうどPS Vita版リバソンの追加シナリオのプロットを書いていたところでした。
今月の制作チームはみんな揃って『Blackish House ←sideZ』の制作に全力投球しています!
honeybee black作品なのでブラック要素も強いんですが(特に『←sideZ』は強めです)、
honeybeeらしい「みんなでわちゃわちゃ!」の雰囲気も感じられる作品ですので
よかったらプレイしてもらえると嬉しいです!
まずは現在発売中の『sideA→』でBHの世界の味見をしてみてください(笑)
(『sideA→』からやってもらった方が絶っっ対に面白いので……なにとぞ……!!)
……と、のっけから他作品の宣伝をやっているばかりではいけないので(笑)
死神ブログ第95回、いってみましょう。
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【死神Vita制作日記:死神アフターストーリーについて】
リバソンPS Vita移植版が発売して3ヶ月が経ったということで、
今回は『死神アフターストーリー』が出来るまでについてお話していきたいと思います。
※死神アフターストーリーとは?
ゲーム本編にて、死神になる道を選んだ主人公とキャラクターのその後を描いたシナリオです。
恋人として、仲間として、パートナーと切磋琢磨する2人の物語が楽しめます。
というわけで、今回の記事はネタバレ要素だらけになっていますので
まだ死神アフターストーリーまで到達していない方は回れ右をしてくださいね(笑)
それでは、追記からどうぞ~!
▼カイリ死神アフターストーリー『決意表明』
カイリのアフターストーリーでやりたかったことは、ゲーム本編中で避けていた、
平成の『心』と同じ時代を生きていた『拓海』と『夜一』の話でした。
死神アフターストーリーは、キャラクターの学生時代のルームメイトを
サポートキャラとして出す、という自分ルールのもと制作していたのですが、
カイリのサポート役にヨルを登場させるならこの問題は絶対やらなくちゃダメだ、
という思いからこんなお話になりました。
せっかくのアフターストーリーなんだし幸せしかない話にしてあげた方が、
と何度も悩んだのですが、今後もカイリが主人公の恋人として、ヨルの仲間として
冥府で過ごしたいと望むのであれば、避けては通れない問題だと思ったので、
あえてここでやらせてもらいました。
カイリ1人にまた背負わせてしまい、親心として複雑でもありますが、
すべてを悟った上でもそれでも主人公と一緒にい続けたい、
ヨルとも友達であり続けたいと願ったカイリの選択は、
本編中で自身のことを『冷たい』と評価していたカイリでは出来なかったことです。
自分の幸せにしがみつくことを選んだカイリの『人』らしさから、
彼の心の成長を感じてもらえたらと思います。
▼ヨル死神アフターストーリー『約束の証』
ヨルのアフターストーリーでやりたかったことは、
ようやく結ばれることができた幸せに浮かれながら
主人公に対し超の付く砂糖対応をするにも関わらず
なんだかあまり恋人らしくなりきれない不憫っぷり……でしょうか(笑)
生前で「幼なじみ」としてずっと夜と家族同然の付き合いを続けてきた主人公が
すぐにヨルのことを恋人として意識するのは難しいだろうなあ……
という想像からこんな形になりました。
その一方で、早く恋人らしくなりたくて奮闘するヨル……不憫だ……(笑)
あと、この2人にとって『主人公の誕生日』は重大な意味を持つ日なので、
これは絶対にやりたいと思っていました。
2人の命が終わった日を、冥府のみんなにたくさん祝福されて
楽しい思い出でいっぱいの日にしてあげたかったのでした。
ヨルの思うような2人きりの誕生日にはできませんでしたが、
それは翌年以降のヨルの頑張り次第かな? と思います(笑)
最後にちらっと死神エンドとは別のエンディングのイベントCGが表示されますが、
あれは「どの世界で生きる選択を選んだとしても2人の幸せは変わらない」
というような意味を持たせていたりします。
▼アメ死神アフターストーリー『スキスキス計画』
タイトルの意味は、『スキ(好き)な人のスキ(隙)を狙ってキスしちゃおう計画!』
……です。説明する方もものすごく恥ずかしいです(笑)
アメのアフターストーリーでやりたかったことは、
『力』をなくしたアメの葛藤でした。
今まで『他人の心がわかってしまう』という自身の力に振り回され、
辟易していたアメでしたが、その力に助けられていたことも何度もあったはず。
そんな力をなくしてしまったアメは、他人とどうやって接していくのか……
ということを描きたかったんですが、なぜか5人の中で一番甘いシナリオになりました(笑)
力をなくして心が弱くもなってしまったアメですが、
もともと彼は、補習組メンバーのなかで最も落ち着いている紳士っぷりと
思ったことをスパッと言える男らしさを備えている男の子なので、
一度開き直ってしまえば誰よりも頼れる彼氏になると思います。
まだまだのびしろのある子なので、今後の成長に期待したいですね!
▼シュン死神アフターストーリー『特別講師と問題児』
シュンのアフターストーリーでやりたかったことは、
補習組イチの問題児だったシュンの成長ぶりです。
その成長をどういう形で見せようか散々悩んでいたところ、
「本編中のゼンやリッカと同じ先輩の立ち位置にすればいいんだ!」
「それで問題児だったシュンと同じような後輩の男の子を出して交流を図ろう!」
と、ある日突然思いつき、あっという間にプロットが出来あがった感じです(笑)
先輩らしく後輩達の前に教壇に立つシュンと主人公のシナリオは
監修していてめちゃくちゃ楽しかったですね!
前もブログで言った気がしますが、「本当にこの2人がこんなに成長するなんて……」
と親心で感動しました(笑)
コウとの交流も理想通りに描けて満足しています。
見た目と言動で損してるシュンですが、なんだかんだ面倒見が良く、力のない存在に優しいので、
良い先輩としてコウ以外の後輩たちにも懐かれていくんだろうな~と思うと微笑ましい気持ちになります。
余談ですが、後輩生徒達の一部は、メインキャラクターを演じてくださった
キャストの皆さんにお願いしていたのでした。
ここでこっそり答え合わせをすると……
・生徒2⇒アメ役の松岡さん
・生徒3⇒ユユ役の五十嵐さん
・男子生徒2⇒ヨル役の前野さん
・男子生徒3⇒カイリ役の福山さん
……でした! 後輩達も個性が強いですね(笑)
▼ナミ死神アフターストーリー『わたしが愛した世界で……』
一番最初にプロットを書きあげたのはナミでした。
本編のシナリオ制作時でも一番最初にキャラクター設定を練ったのはナミだったので、
高木のなかでのリバソンのはじまりはいつもナミからだったりします。
ナミのアフターストーリーでやりたかったことは、
・それまで主人公を見守るための手段としてやっていたに過ぎなかった
教師という仕事にやりがいを感じているナミの成長
・(本編でやらかしまくったことによる)罪の意識にとらわれて
主人公にすら遠慮してしまう臆病な大人の姿
大きく分けてこの二つかな、と思います。
幸せにしてやりたいと思う反面、ナミは本編でやらかしたことが在り過ぎるので
「そう簡単には幸せにしてやらないぞ」という高木のひねくれ根性からこんな形になりました(笑)
それでも話が暗くなりすぎずに済んだのは、2人のことを応援してくれている
ユユと特別補習組のみんな、そして主人公の前向きさのおかげかなと思います。
みんなが賑やかに盛り上げてくれたおかげで
高木としても暗い気持ちにならずに助かりました(笑)
良い子ばかりに囲まれた贅沢な環境にいるナミなので、これからは主人公と一緒に
長い時間をかけてその幸せを存分に噛み締めてもらいたいですね。
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というわけで、死神ブログでした!
それでは~!