死神彼氏シリーズ | 公式ブログ

店舗特典ドラマCDのご紹介その①!

2016年09月27日 更新

こんにちは~!
『死神彼氏シリーズ』ディレクターの高木です。


死神ブログのデザインがリニューアルされました!!
今回はスマホでも綺麗に見られるスッキリデザイン!
装いを新たにした死神ブログもよろしくお願いします!



そして、先日9月18日はリッカの誕生日でした!!

今回の死神ブログではリッカのちょっとしたお話を用意しておりますので、
是非最後まで楽しんでいってくださいね。



そしてそして!!

AGF2016「honeybee」ブースに
死神彼氏シリーズの出展が決定しました!!


開催日:2016年11月5日(土)・6日(日)
開催場所:池袋サンシャインシティ


ブースは【R-27】となっています。
『Starry☆Sky』『DYNAMIC CHORD』『死神彼氏シリーズ』のグッズや展示など
盛り沢山な内容を企画中です。

「honeybee」ブースの詳細は10月から順次公開を予定しております。
またAGFの開催までに、みなさまと盛り上がっていくための
ちょっとした企画なども現在計画中です。

死神彼氏シリーズのAGF展開を、ぜひぜひ楽しみにしていてくださいね!


⇒AGF2016特設サイトはこちら



それでは死神ブログ第79回、いってみましょう。


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PS Vita版『Re:BIRTHDAY SONG~恋を唄う死神~』公式サイト更新!


Characterページにて、サンプルボイス①を公開しました。
物語序盤の、まだまだトゲのあるみんなのボイスです(笑)
是非チェックしてみてくださいね!

▼PS Vita版公式サイト


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【『Re:BIRTHDAY SONG~恋を唄う死神~another record』情報局!】


PS Vita専用ソフト『Re:BIRTHDAY SONG~恋を唄う死神~another record』の情報を
お知らせしていくコーナー!


コーナー第2回目は、店舗特典CDについてご紹介していきたいと思います!


店舗特典CDが付くのはこの店舗!

■アニメイト <アニメイト限定セット用ドラマCD>
『卒業旅行in冥府!』
内容:死神候補生のみんなで卒業旅行に行く様子を描いたドラマCD
物語:卒業試験に合格し、あとは卒業式を迎えるだけとなった特別補習組。
そんなある日、カイリが「卒業旅行に行きたい!」と言い出す。
カイリの提案に乗ったみんなは、ナミも誘って卒業旅行をすることに……。
出演:カイリ(CV:福山潤)/ヨル(CV:前野智昭)/アメ(CV:松岡禎丞)
   シュン(CV:近藤孝行)/ナミ(CV:諏訪部順一)

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■ステラワース <ステラワース店舗特典>
店舗特典ドラマCD
『死神日和~モテる死神はどっち?~』
内容:死神候補生たちのとある日常を描いたドラマCD
出演:カイリ(CV:福山潤)/ヨル(CV:前野智昭)

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■アニメガ <店舗特典ドラマCD>
『死神日和~料理王者決定戦!~』
内容:死神候補生たちのとある日常を描いたドラマCD
出演:ヨル(CV:前野智昭)/シュン(CV:近藤孝行)/ナミ(CV:諏訪部順一)

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■ソフマップ <店舗特典ドラマCD>
『死神日和~ナミ先生ドッキリ大作戦~』
内容:死神候補生たちのとある日常を描いたドラマCD
出演:カイリ(CV:福山潤)/アメ(CV:松岡禎丞)/ナミ(CV:諏訪部順一)

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■WonderGOO <店舗特典ドラマCD>
『死神日和~素直になるための修業~』
内容:死神候補生たちのとある日常を描いたドラマCD
出演:アメ(CV:松岡禎丞)/シュン(CV:近藤孝行)


※その他の店舗特典については店舗特典情報ページをご覧ください!



今回は、アニメイト限定セット用ドラマCD『卒業旅行in冥府!』と、
ステラワース店舗特典『死神日和~モテる死神はどっち?~』の内容の一部をご紹介します!



●アニメイト限定セット用ドラマCD『卒業旅行in冥府!』

ふむ、温泉か……いいな。
だろ、だろ! おいしい夕飯出してくれるところを探すからさ!
はあ……分かったよ。監督役として、ついていってやる。
やったー!
強引に決めたな。
つーか、宿も決まってないのに温泉とか言ってるけど……
予約、取れるのか?
どうでしょう?
でも、なんとかしてしまうのがカイリさんですからね。
きっと今回も、なんとかなるんじゃないですかね。
アバウトすぎだろ……予約、取れるのか?
よーし、それじゃあみんなで卒業旅行に行くぞ~!

アニメイト限定セット用ドラマCD『卒業旅行in冥府!』は、
リバソンメンバー5人が勢ぞろいした、わいわい賑やかな内容のドラマCDとなっています。
特別補習組のみんなと盛り上がることが好き! という方は、
ぜひこちらのCDをゲットして、みんなと一緒に卒業旅行を楽しんできてくださいね!



●ステラワース店舗特典『死神日和~モテる死神はどっち?~』

おい、二人揃って神妙に頷くなよ。
……なあ。お前は、俺とヨル、どっちがモテると思う?
はあ? 何を聞いてるんだ、カイリ。
いいからいいから。な、どっち? あ、どっちもってのはナシな!
うーん、決められないかー、そうかー……。
それじゃあさ! 俺とヨル、どっちがモテるか対決しようぜ!
対決?
俺とヨルでこいつを口説いて、どっちにドキドキしたか判断してもらうんだよ。
何を言い出すのかと思えば、バカバカしい……。
あれ、ヨルは参加する気ない? じゃあ俺の不戦勝かなあ。
ま、そこで黙って見てろよ。
お、おい、カイリ……
さっきも言ったけどさ、俺はお前と一緒にいるとすげー楽しいんだ。
いっつも一生懸命なお前を見てると、俺も頑張らなきゃなって思う。
だけどさ、割と危なっかしいところがあるから、結構ハラハラするんだよな。
だから、もっと俺を頼れよ。俺はいつもお前のそばにいるからさ。
……そう思っているのは、カイリだけじゃない。俺も同じだ。
うん?
お前はいつもまっすぐで、何に対しても素直に行動を起こす。
それはお前の長所だと思う。
だが、行動の結果が全て成功に結び付くわけじゃない。
お前が傷つくことだってあるかもしれない。
だから、いつも心配で……目が離せなくなるんだ。

ステラワース店舗特典『死神日和~モテる死神はどっち?~』は、
その名の通りカイリとヨルがモテ男対決をする話です(笑)
カイリ推しorヨル推しさんにおすすめのCDです!


それぞれのシナリオの続きはドラマCDでお楽しみください!


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【初心者さんいらっしゃい!
 『Re:BIRTHDAY SONG~恋を唄う死神~another record』講座!】


PS Vitaで初めて死神彼氏シリーズに触れる予定だという
初心者の皆さんにも楽しんでもらえるような、how to講座!


第5回目の本日は、『キャラクター紹介 アメ編』を行っていきます。
特別講師にはシュンとココロを呼んでいます。
よろしくお願いします!


▼講座第5回目『アメについてご紹介!』

特別講師って……
なんでオレがそんな面倒なモンやらなきゃなんねーんだよ。

まあまあ、そう言わずに! 頑張ろうね、シュン!

しかも相手がアホ毛って……。
落ちこぼれ中の落ちこぼれ同士じゃねーか。

むぅ! その言い方ひどいなぁ、もう~。
落ちこぼれ同士でもちゃんと出来るってことを、
この機会にみんなに見せようよ!

ったく、仕方ねーなぁ……。



んじゃ、めんどくせーからさっさとやって終わらせるぞ。
アメのプロフィールが、これだ。



「……僕のことは気にしないで。
     あなたは、自分のことだけ考えていればいいと思います」

年齢  :15歳 (※人間として命を落とした時の年齢)
血液型 :AB型
誕生日 :6月3日
星座  :双子座
身長  :175㎝

物静かな少年。
どんな物事に対しても冷静で、自分が思った事や感じた事は素直に言葉にする。
そのため意図せず相手を怒らせてしまう事も……。
特別補習組の中では一番年下で、他のメンバー達から弟扱いされている。
しかし実際は誰よりも長く冥府で暮らしていて、死後の世界の知識が豊富。


アメは本当に物知りだよね~。
学校の成績はヨルの方が上だけど、知識量はきっとアメの方が多いよね!

あんなナリでも、オレらのクラスの中じゃ一番のジジィだからな。
年の功ってやつじゃねーの?

な、なんだかアメの見た目に似合わない言葉だね……。
シュンとアメはいつも一緒にいるイメージだけど、普段のアメはどんな感じかな?

別に、よく知らねぇ。

えっ、そうなの? 仲良いんじゃないの??

あいつが勝手にくっついてくるだけで、別に話したりとかしねーし。
どっちかっつーと、ガリ勉ヤローの方がよくあいつと話してるんじゃねぇか?

そっか、ヨルはアメとお茶仲間だもんね。
2人ともお茶が趣味で、よく一緒にお茶会を開いてたりするよね。

あとは植物観賞? つーの? してたり、寮にいる間は延々と本を読んでたり……。
1人で静かに過ごしてることが多いんじゃねーか? あいつは。

ふふっ。やっぱりシュンは、アメのことよく見てるね!

!? べ、別に、そういうわけじゃねーよ!


ったく、アホ毛女は余計なこと言いやがって……。次いくぞ、次!
他の補習組メンバーから見た、アメの印象だってよ。


▼他メンバーによるアメの印象

アメとはよく茶会を開く仲だ。
お茶を楽しむのは俺達の共通の趣味だからな。

特別補習組の中でも、アメは言動が落ち着いているから話し易い。
……ただ、言葉選びに遠慮がなくストレートな物言いをするから、たまにグサっと来ることもあるんだけどな……。

静かなイメージが強いアメだけど、
ああ見えて好奇心旺盛なところもあるんだよ。
俺が作った発明品の実験を手伝ってくれたりとかさ。

あと、真顔でブラックジョークを吐いたりする!
なかなか面白いやつだよ、アメは!

テストで計れる成績はヨルよりも劣るが、
実践で必要な知識の量はアメの方が上だろうな。
それぐらい、今後に期待出来る生徒だよ。

……ただ、どうにも勘が良すぎるというか……
人の感情の機微に異常に敏いところが、恐ろしいな。


ふーん、なるほどな。
こうしてそれぞれの印象を見てみるのは、おもしれーかも。


なぁ、お前のアメの印象はどうなんだよ?

わたし? アメはマイペースってイメージかな!
いつも周りの目を気にせず、1人の時間を静かに楽しんでいて……
ある意味、すごく大人だなって思うよ。

……でも、たまにちょっと心配なんだよね。

ア? 心配ってなんだよ。

うーん……アメが1人の時間を楽しんでるのは確かなんだろうけど……
閉じた世界にずっと1人きりでいるのは、どうなんだろうって。

もっとみんなと関わった方が良いと思うんだ。
余計なおせっかいかもしれないけど……
アメにはもっと、人と関わる楽しさも知って欲しい。

ハッ、マジで余計なお世話だな。
あいつの時間はあいつのものなんだから、
お前が口を出す問題じゃねーだろ。

そうだけど! でも……!
わたしは特別補習組のみんなと仲良くなれて、本当の本当に嬉しかったんだよ!
だからこの気持ちを、アメにももっともっと感じてもらいたいの。

…………なんだよ、アメアメって……。

ね、ね! シュンだってそう思うでしょ?

だぁっ!? いきなり近付いて来るんじゃねーよ!!
コラ……ッ!!

ココロさん。

あ、アメ!

あんまりシュンに近づき過ぎると、素行不良な言動がうつりますよ。
こっちに来てください。

え? う、うん……??

うつるかよ、そんなもん!!
ったく、変なタイミングで来やがって……。

ココロさん。危険ですから、
あんまりシュンに近づいたらダメですよ。
出来れば他の男子生徒にも。良いですね?

は、はい……??


……というわけで、アメについて紹介してもらいました!

おみやげにアメのTwitterアイコンも用意させていただきましたので、
是非使ってみてください!



次回も引き続き、特別補習組メンバーの紹介を行っていきます。
お楽しみに~!


-------


冒頭でも言った通り、9月18日はアバソン組・リッカの誕生日でした!


+. +. *:Happy Birthday +. +. *:


というわけで、今回もお誕生日を記念して
リッカのちょっとしたお話をご用意させてもらいました。

ぜひ最後まで読んでみてくださいね!!


※リッカルートのネタバレを含みますのでお気を付けください!


それでは、追記からどうぞ~!

*:..:**:..:**:..:**:..:**:..:**:..:**:..:**:..:


「ふんふんふ~ん♪」
朝からずっとこの調子で彼女は、楽しそうに鼻歌を歌いながら、料理に勤しんでいる。
聞き慣れないメロディは、きっとこの時代の流行の曲なのでしょう。
「今日は随分と機嫌が良いんですね」
驚かせないようにそっと近づき、話しかけると、彼女は「はい!」と幸せそうな顔で笑った。
愛らしくくるくる変わる表情に、愛おしさが募り、額にそっと口づける。
「なっ!? ど、ど、ど、どうしたんですか、リッカさん!」
「どうもしないですよ。ただ、あなたにキスをしたいと思ったんです」
「突然だと驚きますよ~」
拗ねた口調でも嫌がっている様子はない。
「私も何か手伝いましょうか?」
「いえ、大丈夫です! 今日はどうしても私一人で作りたいんです!」
「そう、ですか……」
「そんなにがっかりした顔をしないでください。あっ、それじゃあ、一つだけお手伝いをお願いしていいですか?」
「はい。何でも手伝いましょう」
私の言葉に、彼女はいたずらっ子のような笑みを浮かべた。

********************


「…………」
「なあ、これうまそうじゃないか?」
「…………」
「おーい? 聞いてるのか?」
「……聞いていますよ。いいんじゃないですか」
「だよな! んじゃ、これも買おう」
彼女の手伝いというのは、“おつかい”だった。
しかも、私とゼンだけではなく……。
「あっ、ゼン。それは今日は必要ないよ」
「なんだよ、静流。うまそうなんだからいいだろ?」
「お菓子は頼まれてない」
「ソラまでぐだぐだ言うんじゃねえよ! オレ様が買うって言ったら買うんだ! オレはこの菓子を食うんだ!」
ゼンだけでも手に余るのに、そこに静流とソラのお守りまで加わっていた。
「はぁ……」
「リッカ、さっきからため息をつき過ぎだよ。今日は特別な日なんだから、そんな顔をしてたら彼女が悲しむよ?」
「特別な、日……?」
「わっ、バカ! 静流! それはまだ内緒なんだよ!」
「あれ? そうだっけ……」
「そうだよ。静流、俺と一緒に野菜を取りに行こう」
「う、うん!」
強引にソラが静流の背中を押して、野菜売り場に向かった。
「あー、オレはジュースでも物色してくるかー」
「ゼン、行かせませんよ」
「げっ……」
「何が内緒で、何が特別な日なのか……話してもらいましょうか」
「うげげ……」

********************


「リッカさん、お誕生日おめでとう!」
「ありがとうございます」
「あれ……? びっくりしてませんか?」
「いえ、驚きすぎて、かえって冷静になっているんですよ。あなたの気持ちは嬉しいです」
「それならよかったです! 私、リッカさんの……彼女として、誕生日をお祝いしたかったんです! サプライズにしたのは、リッカさんに驚いて欲しくて……。でも、今日までリッカさんが自分の誕生日を思い出してしまったらって、ドキドキしてたんですよ。リッカさんが誕生日を忘れていてくれてよかったです!」
にっこりと笑う彼女に、「ありがとう」と心からの言葉を返す後ろで、ゼンと静流とソラが何か言いたげにしているのが分かり、睨みで制止する。
さっきゼンに全てを聞いたので、彼女がサプライズパーティーを企画してくれている事は知っていた。
野菜を片手に戻ってきた静流とソラにも話し、私は知らない事にしてもらったのだ。
「そうだ! 誕生日といえば、ろうそくについた火をふーって消すんですよ。リッカさん、やってみてください」
「私が……ですか?」
「はい! ふーって一気に消してください」
「ぷ……はははは、リッカだったら鎌で消した方が早いんじゃねえか! だはは」
「確かに。その方が早そうだ」
「もう、ゼンもソラも……リッカの邪魔をしない」
「へいへーい」
(後でゼンにはお仕置き、ですね……)
そう思いながら、彼女に言われるままにケーキの前に座る。
「それで、火をつければいいんですか?」
「はい!」
「あっ、危ないから火は僕がつけるよ」
彼女を気遣う静流に少し妬きそうになる私自身に驚きつつ、平静を保つ。
ゆっくりと火を灯し終えると、静流はソラに声をかけた。
「ソラ、電気を消してくれないかな」
「分かった」
リビングの明かりが消されれば、柔らかい闇が広がり、テーブルいっぱいに並んだ彼女の手作り料理が優しく浮かび上がった。
目前で揺らめく灯火から彼女へと視線を移す。
「もう消してもいいですか?」
「まだだめです! その前に……ゼンさん、静流君、ソラさん……いきますよ?」
彼女の言葉に三人はこくんとうなずく。
「……ん?」
「せーの……!」
彼女の合図で、4人は歌を歌い始めた。
その歌は誰かの誕生日の時に聞いたことがある歌で、死神の歌と違い、あたたかく優しい響きを持っている。
誰かが誰かの生まれた日を祝う、祝福の歌。
その歌を歌う4人の顔は、旋律と同様にあたたかく、とても優しかった。
「リッカさん、誕生日おめでとう!」
「リッカ、おめでと!」
「僕からもお誕生日おめでとう」
「……おめでとう」
歌の次には祝福の言葉。
宝物のような言葉に、私が返す言葉は――。

********************


「ん……」
ゆっくりと目を開けると、そこにはまだ薄暗い闇が広がっていて、夜だと認識するのにそう時間はかからなかった。
「今のは……」
(……………………夢)
夢の中の私は死神で、隣には彼女。
そして、パートナーだったゼンに、静流に……ソラ。
ゼンと共に、彼女の魂を狩りに行ったのは12月のことで、私の誕生日は9月。
(その先の未来は……なかった)
だから、出会った後の未来ということでもない。
あり得ない時間。起こりうるはずがなかった出来事。訪れなかった未来。
(そんなものを夢に見るなんて……)
不快、というわけではない。けど、胸が締め付けられ、痛みを覚える。
言いようのない気持ちから逃れたくて、窓の外を見上げる。
夜空に、ひとつ、まるいまるい月。
ベールのように柔らかい光が、窓辺からこぼれおちて、私を包み込む。
「夜なのに、こんなに明るいなんて……」
闇の中に光を見つけたような気持ちになって、そっと身体を起こす。
月明かりにかざした手は、以前よりはるかに幼い。
高校生の身体は時々、私を戸惑わせる。
――彼女に会いたいと思った。
私を待つために使わせてしまった時間を、取り戻してあげたい。
彼女の魂さえあればいい、若さなどいらないと何度言っても、納得はしてくれず、一緒にいることに負い目を感じているのは一目瞭然だった。
もどかしいと思うのは、焦っているから。
彼女を安心させ、納得させる言葉を今の私はもっていない。
夢に見たような時間を彼女と過ごしたかった。
全身で、私を頼ってくる彼女を、思いきり甘やかしてあげたい。
なのに、今の私の身体と立場は、それを与える事が出来ない。
心の内に刺さってとれない棘は、じわりじわりと不安と焦りと諦めという毒を注入していく。
弱くなっていく意思と、心。
諦めたくない。諦める気もない。それでも、ふとした時に考えてしまうのだ。
彼女の幸せの在処、を。
教師と生徒というだけで世間は後ろ指を指す。
それがまして、これだけの年の差となれば……尚更だ。
「今夜はもう眠れそうにない……な」
けど、眠る以外の何かをする気にはなれず、そのまま横たわる。
自身が繰り返す呼吸の音に耳を澄ませながら目を閉じれば、そこには心音まで響きだす。
生きているだけでこれだけの音を発していることに気づかされて、落ち着かない気持ちになる。
(こんな気持ちで、彼女のそばにいる事が本当に彼女のためになるのか……。成仏する時に交わした約束で、私は彼女の人生を縛ってしまったのかもしれない)
私ではない誰かに出会い、その人に恋をして、結ばれ、やがて結婚し、子を成す。周りの人々から心から祝福される未来を約束で縛り、奪ってしまったのか……。
「はぁ……」
何度目かの寝返りを打ち、ため息をこぼす。
目の前の景色が歪んで見えるのは眠いからで、泣いているわけじゃない。
そう思うのに、頬はこぼれ落ちるあたたかい何かを感じ取っている。
――なあ――
「えっ……」
――お前って、そんなに悩むヤツだったっけ?――
いないはずの誰かに呼びかけられた気がして、思わず身体を起こし、振り返る。
――いつまでもそんなにウジウジしてんなら、オレ様が一発殴ってやろうか?――
眼前に広がるのは、月明かりに照らされたほの暗い闇と見慣れた家具。
(なのに……)
そこに、強気な顔で笑うバカがいるような気がして、鼻の奥がツンと痛む。
一緒にパートナーを組んでいた時は、あの横暴さと単純さとバカさ加減に辟易していたのに、今はその性格に救われている。
「そう。あなたはそういう人でしたね」
じっくり考えることが面倒だと、すぐに行動し、何度も失敗を繰り返していたのに、まったく懲りる様子はなく、悩むよりはやってみないと分からないと、間抜けな顔で笑っていた。
でも、その横顔は誰よりも強く、凜々しかった。
「殴れるものなら、殴って欲しいものですね。ですが、あなたに殴られるのは癪なので、遠慮しておきます。私は……」
言葉の先は、すぐそこまで掴めている。
あとは音を添えるだけ。
「私は、どんな未来が待ち構えていたとしても、彼女を手放す気はありませんし、必ず幸せにしてみせます。だから……」
涙が止まらないのは、懐かしさにやられたからだ。
「そこで、見ていなさい。ゼン……」
投げかけた言葉は、月明かりの中に消えてしまったけど、あのバカが満足そうに笑った気がして、私まで笑顔になる。
小さく笑って、涙を拭い「ありがとう」と言うと、月明かりが優しく揺れた。


*:..:**:..:**:..:**:..:**:..:**:..:**:..:**:..:

以上、リッカのSSでした!
改めてリッカ、誕生日おめでとう!


それでは~!

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その歌は死神が捧げる、
レクイエム――
honeybeeがお届けする甘く切ない恋物語。

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