死神彼氏シリーズ | 公式ブログ

店舗特典ドラマCDのご紹介その②!

2016年10月04日 更新

こんにちは~!
『死神彼氏シリーズ』ディレクターの高木です。


本日、10月4日はナミの誕生日です!!

Happy Birthday、ナミ!!


というわけで、今回はナミのちょっとしたお話をご用意させていただきました。
最後まで楽しんでもらえると嬉しいです!


それでは死神ブログ第80回、いってみましょう。


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♪ PS Vita版『Re:BIRTHDAY SONG~恋を唄う死神~』公式サイト更新!


specページに通常版パッケージ画像を、
限定版情報ページに初回限定版パッケージ画像を公開しました。

ブログでもご紹介します!


\これが通常版のパッケージだ!! デデン!!/



\これが初回限定版のパッケージだ!! デデン!!/


店頭ではこちらのジャケットを目印にお求めくださいね!

▼PS Vita版公式サイト

2016年12月22日(木)発売予定


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【『Re:BIRTHDAY SONG~恋を唄う死神~another record』情報局!】

PS Vita専用ソフト『Re:BIRTHDAY SONG~恋を唄う死神~another record』の情報を
お知らせしていくコーナー!


コーナー第3回目も、店舗特典CDについてご紹介していきたいと思います!


店舗特典CDが付くのはこの店舗!

■アニメイト <アニメイト限定セット用ドラマCD>
『卒業旅行in冥府!』
内容:死神候補生のみんなで卒業旅行に行く様子を描いたドラマCD
物語:卒業試験に合格し、あとは卒業式を迎えるだけとなった特別補習組。
そんなある日、カイリが「卒業旅行に行きたい!」と言い出す。
カイリの提案に乗ったみんなは、ナミも誘って卒業旅行をすることに……。
出演:カイリ(CV:福山潤)/ヨル(CV:前野智昭)/アメ(CV:松岡禎丞)
   シュン(CV:近藤孝行)/ナミ(CV:諏訪部順一)

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■ステラワース <ステラワース店舗特典>
店舗特典ドラマCD
『死神日和~モテる死神はどっち?~』
内容:死神候補生たちのとある日常を描いたドラマCD
出演:カイリ(CV:福山潤)/ヨル(CV:前野智昭)

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■アニメガ <店舗特典ドラマCD>
『死神日和~料理王者決定戦!~』
内容:死神候補生たちのとある日常を描いたドラマCD
出演:ヨル(CV:前野智昭)/シュン(CV:近藤孝行)/ナミ(CV:諏訪部順一)

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■ソフマップ <店舗特典ドラマCD>
『死神日和~ナミ先生ドッキリ大作戦~』
内容:死神候補生たちのとある日常を描いたドラマCD
出演:カイリ(CV:福山潤)/アメ(CV:松岡禎丞)/ナミ(CV:諏訪部順一)

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■WonderGOO <店舗特典ドラマCD>
『死神日和~素直になるための修業~』
内容:死神候補生たちのとある日常を描いたドラマCD
出演:アメ(CV:松岡禎丞)/シュン(CV:近藤孝行)


※その他の店舗特典については店舗特典情報ページをご覧ください!


今回は、
アニメガ店舗特典『死神日和~料理王者決定戦!~』と、
ソフマップ店舗特典『死神日和~ナミ先生ドッキリ大作戦!~』
WonderGOO店舗特典『死神日和~素直になるための修業~』の内容の一部をご紹介します!



●アニメガ店舗特典『死神日和~料理王者決定戦!~』

できたぜ!
完成しました。

//SE: ナミの前にそれぞれお皿を置く音

おお~、美味そうだなあ。盛り付けも綺麗だ。
見ろよ、ダメ教師。俺の特製チャーハン、ツヤっと光ってんだろ。
確かにキラキラしてんな~。見るからに美味そうだ。
美味そう、じゃなくて、美味いんだよ。
ナミ先生。俺のオムライスも自信作です。
ヨル、お前もすごいな。なんでこんなに卵をふわっふわに出来るんだ?
コツさえつかめば簡単です。
へえ~。じゃあ、早速食べるとするか。まずは、シュンの作ったチャーハンから。
もぐもぐ……こ、これは……!

特別補習組の料理上手コンビ・ヨルとシュンが、
どちらがより料理の腕が優れているか競う(そして審査員役に巻き込まれるナミと主人公)お話です。
聴いているとお腹が空いてくる内容のドラマCDになっています(笑)

無愛想な3人とわちゃわちゃした時間を楽しみたい方におすすめのCDです!



●ソフマップ店舗特典『死神日和~ナミ先生ドッキリ大作戦!~』

ねずみ花火とライター……。もしかしていつも持ち歩いてるんですか?
まあ、こういう時のためにな。
こういう時を想定できることがすごいですね。
俺はチャンスは逃さない男だからな。なあ、もう少しドアを開けてくれ。

//SE: そっと扉を開ける音
//SE: ライターをつける音
//SE: ねずみ花火に火がついた音

こうして、ねずみ花火の尻尾に火をつけて……それっ!

//SE: 執務室の中にねずみ花火を投げいれる音
//SE: ねずみ花火がしゅるしゅると回る音

ん? なんだ……?

//SE: ナミが振り返り、椅子の背が軋む音

うん? 花火か。
お~、派手なことだな。

//SE: ゆっくりと椅子から立ち上がる
//SE: コツコツと歩く音

あれ? ナミ先生、こちらに向かって来ますよ。
あ、やば……!

カイリのイタズラ大作戦に付き合わされるアメと主人公、
そしてイタズラのターゲットにされるナミのお話です。
ナミ先生の扱いがふんだりけったりな内容ですが(笑)
一番おいしいところを持っていくのも先生……かも!?
ナミ推しさんにおすすめのCDです。



●WonderGOO店舗特典『死神日和~素直になるための修業~』

まったく……シュンはもっと素直になるべきです。
褒められた時ぐらい、素直に受け入れて下さい。
そうすれば、可愛げも出てきますよ。
あ? んなもんいらねえよ。
とりあえず、一回かわいこぶってみたらどうです?
愛されキャラになれるかもしれません。
……はあ? バカじゃねえの?
あ、そうだ。
なんだよ?
料理を教えてもらったお礼に、シュンを可愛くしてあげますよ。
はあ?
シュンを可愛く素直な男子にするために、
彼女の好きなところを順番に挙げていくというゲームをしましょう。


アメとシュンが、古今東西をしながらひたすら主人公の好きなところを上げていく内容になっています(笑)
アメorシュン推しさんにはこちらのCDがおすすめです!



それぞれのシナリオの続きはドラマCDでお楽しみください!


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【初心者さんいらっしゃい!
 『Re:BIRTHDAY SONG~恋を唄う死神~another record』講座!】


PS Vitaで初めて死神彼氏シリーズに触れる予定だという
初心者の皆さんにも楽しんでもらえるような、how to講座!


第6回目の本日は、『キャラクター紹介 シュン編』を行っていきます。
特別講師にはアメとココロを呼んでいます。
よろしくお願いします!


▼講座第6回目『シュンについてご紹介!』

キャラクター紹介編もこれで4人目になりました! いぇいっ!

あっという間でしたね。

そうだね~! 今回はこの2人で、シュンの良いところをたくさん紹介出来るように頑張ります!

よろしくお願いします。



それでは、早速始めていきましょう。
こちらがシュンのプロフィールになります。



「単位とか、知るか! オレは授業なんか興味ねぇんだっつーの!」

年齢  :16歳 (※人間として命を落とした時の年齢)
血液型 :A型
誕生日 :11月12日
星座  :蠍座
身長  :180㎝

口が悪く、ちょっとしたことでも怒ってしまう程、気が短い。
だが、気心が知れた相手には、優しさを見せてくれる。
死神になる事にあまり興味がなく、授業をサボってばかりいたため、特別補習に参加する事に。
けれど、そこでの授業もサボりがちで、目を離すとすぐにどこかへ行ってしまう。


シュンのA型って、意外だけど……ちょっと納得だよね!

大雑把な性格に反して、裁縫とか日曜大工とか、細々した作業が得意ですからね。 あと、僕としては、星座が納得です。

えーっと……蠍座の男の子の特徴って何だっけ、寂しがり?

そうですね。熱い情熱を持っていていますが、それを表に出したがりません。 また、警戒心が強く人見知りであるため、簡単に他人と仲良くなれません。

わっ、まさにシュンだ! ……アメ、星座に詳しいんだね?

この前読んだ本に書いてありました。 スターリー……なんとか、という。

さすがアメは物知りだね! でも……そっか、警戒心が強い、かぁ……。 じゃあ、そんなシュンと仲良くなれたわたし達は、すごーくラッキーってことだね!

ラッキー、と言うより……そんなプラス思考なあなただから、仲良くなれたんだと思いますよ。

へっ?


まあ、お気になさらず。次に行きましょう。
他のメンバーから見たシュンの印象をまとめました。


▼他メンバーによるシュンの印象

成績だけを見れば、ココロとどっこいどっこいなんだよな~。
出来が悪いわけじゃないから、勉強に関心さえ持ってもらえれば良いトコまでいけると思うんだが……誰かあいつのやる気を刺激してもらえないかねぇ。

シュンはあのケンカっ早さが問題だな。 あれじゃあ、周囲に敵を作るだけだろう。 ただでさえ俺たち特別補習組は、他の生徒たちから嫌がられているっていうのに……。

愛想のないヨルには言われたくないと思うけどな(笑) でも、敵を作ってばかりでもったいないなーとは俺も思うよ。
家事が得意だったり、弱い動物には優しかったり、曲がったことが嫌いな芯の強いところがあったり……シュンには良いところがたくさんあるんだからさ!


皆さん、やっぱりシュンの素行の悪さを気にしているようですね。


シュンはただでさえ見た目が怖いからなぁ……。

そうですね。 本人は普通にしているつもりでも、睨んでいるようにしか見えないことが多々ありますから。

そうなんだよね。言葉遣いも荒っぽいから、怖い人って思われちゃうのは無理ないかも。

まあ、あのシュンが今さら丁寧な言葉遣いを話し始めたら、逆に怖いと思いますけどね。

でもでも! カイリの言う通り、シュンには良いところがたくさんあるんだよ!

あなたの言うシュンの良いところ、とは?

木登りしてて降りられなくなった時、助けてくれたりとか!

ココロさん、そんな野性的な遊びをしているんですね。

枝に引っかかってほつれた服を直してくれたりとか!

どれだけ激しく遊び回っていたんですか?

あはは、シュンと仲良しなフクロウのモン吉くんと遊んでたら夢中になっちゃって、つい……。 とにかく、シュンは見た目は怖いけどすっごく良い子です!

『良い子』って言い方はやめろ!

わっ、シュン!?

ったく、アホ毛のクセに人をガキ扱いしやがって……。

もう、アホ毛呼ばわりはひどいよ~! シュンの良いところを説明してただけなのに!

お前がいかにおてんばだってことしか伝わらなかったぞ。

そんな~……あっ、待ってよシュン! こらーっ!

……やれやれ、本当は嬉しかったくせに。 素直になるのが下手くそですね、シュン。


……というわけで、シュンについて紹介してもらいました!


おみやげにシュンのTwitterアイコンも用意させていただきましたので、
是非使ってみてください!


次回も引き続き、特別補習組メンバーの紹介を行っていきます。
お楽しみに~!


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冒頭でも言った通り、本日10月4日はリバソン組・ナミの誕生日でした!


+. +. *:Happy Birthday +. +. *:


というわけで、今回もお誕生日を記念して
ナミのちょっとしたお話をご用意させてもらいました。

時間軸はナミルートの死神エンド後になっています。
相変わらず誕生日に関係のないネタです……(笑)


※ナミルートのネタバレを含みますのでお気を付けください!


それでは、追記からどうぞ~!

*:..:**:..:**:..:**:..:**:..:**:..:**:..:**:..:


――春のおだやかな陽気に包まれた、とある午後の時間。


書斎で仕事に没頭している俺の耳に、ノックの音が届いた。
視線を上げると、俺の最愛の妻――
『津田原サナ』が、ひょっこりと顔を覗かせていた。

「鳴海さん。少し、良いですか?」
「お前か……。仕事中は部屋に入るなと、いつも言っているだろう?」
「でも……鳴海さん、私が止めないと、ずっと部屋に籠りきりになってしまうでしょう?
 寝食すら忘れて! そんなの、妻として見過ごせません」
口を尖らせる世話焼きの妻に、俺は苦笑するしかない。
仕方なく手にしていたペンを置くと、サナはテーブルにお茶と菓子の用意を広げた。

それらの食器は、結婚前……
俺達が今の家に越して来る前に買ったものだ。

しがない学者で、金も地位もない俺は、ほとんどサナに贅沢をさせてやれない。
2人で暮らすこの家も相当なボロ家だし、調度品も総じて古びている。

だが、料理好きなサナのためにも……と、
調理器具や食器だけは、長く使えそうな、やや高価なものを揃えていた。

そんな俺の贈り物を、こいつは毎日、後生大事に扱い、
あたたかい食事や手の込んだお茶請けを与えてくれる。

もともと食への関心が皆無だった俺だが、
サナのおかげですっかり舌が肥え、身体も健康的になってしまった。

それをぼやくと、「鳴海さんの胃袋までわたしのものに出来ているんですね」と得意気に笑う。

そんなサナの笑顔に、敵わないなと思わされた。


家事が得意で、気遣い屋で夫を良く立て、性格も優しく朗らか。
少女のあどけなさから大人の女性へと成長しつつある落ち着いた容姿も
近所で評判になる程度には整っていて、つくづく、何故こいつが俺の妻になったのだろうと首を傾げてしまう。


金や地位はおろか、頼りに出来る身内もいない、愛想もない……
“ない”ものだらけの俺。


そんな俺なんかに、どうしてサナは寄り添ってくれるのだろう?


淹れてくれた茶を口に含みながら、そんなことを考えていると、サナと視線がぶつかった。
「どうかしましたか?」
不思議そうに首を傾げる、その仕草ひとつも愛らしい。
だから、尚更思ってしまう。

「……どうしてお前は、俺のそばにいてくれるんだ?」

……と。

「サナなら、俺なんかよりももっと良い男が見つかるだろう。
 金も地位もあって、性格も良くて、お前をとびきり幸せにしてやれる男が……」
一度零れた疑問は、簡単には止まらない。
するとサナは、何がおかしいのか突然クスクスと笑い出した。
「俺は真面目に尋ねてるってのに……」
「ふふ、ごめんなさい」
謝罪をしつつも、その表情は相変わらずニヤニヤとしているままだ。
少し拗ねた気持ちになっていると、サナは手を差し伸ばし、俺の眉間を突いた。
「怖い顔になっていますよ」
「もともとこういう顔だ」
「そんなに気になりますか? わたしが、鳴海さんのそばにいる理由」
「それは……」
「そして、鳴海さんがそれを気にする理由は……
 わたしが鳴海さんのもとから離れていくのを心配しているから、ですか?」
「……!」
思わぬ返しを受け、目を丸くする。
サナは俺から手を離すと、うーん、と考え込むように首を傾けた。
「そうですね、わたしが鳴海さんのそばにいる理由は……
 鳴海さんがそういう事を言ってしまう人だから、でしょうか」
「……どういうことだ?」
「人との関わり方や甘え方がへたくそで、すぐに自分に自信を失くしてしまう。
 そんなあなただから、放っておけなくて……愛しさが増していくんです」
まっすぐに俺を見据えるサナ。
茶化すようなそぶりを見せない素直な物言いに、胸が締め付けられる。

「大丈夫ですよ、鳴海さん。わたしは決して、あなたから離れたりしませんから」
サナは俺の隣に寄り添うと、自分の左手を掲げてみせた。
その薬指には、俺があげた小さな輝きが光っている。
「鳴海さんが与えてくれたこのおそろいの指輪と、『津田原』という姓が、その約束の証です」
「……そう、か」
「安心しましたか?」
照れが混じって、うまく返事が出来ない。
言葉もなく小さく頷くと、それだけでもサナは満足したらしく、
俺の身体をぎゅっと抱きしめてきた。

俺もそれに応えようと、手を伸ばした。
……けれど。


抱きしめた華奢な身体の感触に、違和感を覚える。
何度も触れたサナの肌。愛しくてたまらない、世界でたった1人の俺の妻。


そのはず、なのに――……


「……悪い」
俺はサナの肩を掴むと、自分から引き剥がした。
サナの胡桃のように丸い瞳が、驚きで更に丸くなる。
その表情に耐え切れず、顔を背ける。
すると、部屋の一角に置かれた写真立てが目に飛び込んできた。


純白の、西洋の婚礼衣装に身を包んだサナ。
幸せそうに微笑む彼女の隣で、仏頂面の俺が突っ立っている。


『挙式を上げない代わりに、せめて写真で思い出を残そう』。
そう約束して写真館で撮った、思い出の写真。


だけど――


(……おかしい)


写真を撮ろうと約束したあの日に見た光景が、頭の中にフラッシュバックする。


国の政策に反発する連中の叫び声。

轟く銃声。

純白のドレスに滲む赤。

ひゅうひゅうと、声にならないサナの息遣い――……


「あ……」
気付けば、自分の手が震えていた。
鼓動が早鐘を打ち、視界が涙で滲む。
「う……ぁ、あ……ッ!」
脳に強烈な痛みを覚え、思わずうずくまると、俺の身体をサナが支えた。
藁にもすがる想いで、サナの手を掴む。
サナはそんな情けない俺を突き離すこともなく、ただただじっと、顔を覗き込んでくる。
「もう少し、新婚さんごっこを楽しみたかったんですが……
 鳴海さんの心が、それを良しとしていないみたいですね」
「……どういう、ことだ……?」
「鳴海さんの心が帰りたがっているんですよ。
 いつまでもこの夢に浸っていたらいけない、帰るべき場所に帰らなきゃって」
サナは手を伸ばして、俺の目尻に溜まった涙を拭う。
クリアになった視界の中で、サナが笑った。

「ごめんなさい、鳴海さん。わたしは嘘をつきました。
 あなたから離れない、なんて……もう守れない約束を口にしてしまった。
 でも、大丈夫。鳴海さんのそばには、あの子がいるから。
 あの子はわたしが叶えられなかった分も、鳴海さんのことをうんと幸せにしてくれるはずです」

サナにかけてやりたい言葉があるのに、うまく声が出せない。
ぱくぱくと口を開けて閉じてを繰り返していると、サナは俺の唇に自分の人差し指を添えてきた。

「もう何も喋らなくて大丈夫ですよ。つかの間の新婚気分を味わえただけで、もう十分です」
「……サナ……」
「今まで、鳴海さんにたくさん寂しい想いをさせてしまって、ごめんなさい」
「サナ、俺は……っ!」
「ほら、もう行ってあげて。鳴海さんの、一番大切な女の子のもとに」

サナは俺の前髪をよけると、露わになった額に短くキスを落としてくる。
そして……


「今度こそ、たくさん幸せになってくださいね。
 鳴海さん……ううん、ナミ先生」


かつての俺が愛していた、花のような笑顔を見せてくれた。


* * * * * * * * *


「起きてってば、ナミ先生……ナミ先生!!」
「ぐぉっ!?」

ドスンッ! ……と、腹部に衝撃を受けて、痛みと驚きで思わず声が上がる。
固く閉じていた目を開けると、人の姿に化けた飼い猫が、俺の顔を覗き込んでいた。

「ナミ先生、やっと起きた~! もう、寝ぼすけなんだからー」
「ユユ……起こしてくれたのはありがたいが、もう少し優しくしてくれないか?」
「優しく起こそうとしたよ! でも、ナミ先生がなかなか起きなかったの!」
だからと言って何も腹にパンチしなくても……と抗議したい気持ちはあるものの、
この飼い猫がますます膨れ面をするのは目に見えているので、俺は黙ったまま身を起こした。
「ふぁぁ……今何時だ?」
「夜の7時だよ~。先生ってば、部屋で黙々と仕事してるのかと思ったら寝てるんだもん!
 もう、あの子がリビングで晩ご飯を用意して待ってるよ?」
そんなことを話していると、扉の向こうから
「ユユー! 手伝ってー!」という、あいつのはつらつとした声が聞こえてきた。
ユユはそれに返事をすると、さっさと部屋を出ていく。
去り際に、「先生も早く来てね!」と釘を刺すのも忘れずに。
それに適当に返事をすると、俺はのろのろとした動作で立ち上がった。


(……また随分と、強烈な夢を見たもんだ)

サナの夢を見たのは、本当に久しぶりだった。
あいつが死神養成学校を卒業して、
この新居で2人暮らし(ユユも含めると3人暮らしだが)をするようになってから、
おそらくこれが初めてのことだ。

だが、サナの夢を見るのは、これが最後な気がする。
そんな予感に寂しさを覚えたものの、
以前の俺のような、胸に穴が空くような苦しみは感じなかった。


それだけ自分が、『サナ』を過去のものにできているということなのだろうか。


そんな物思いに耽りつつ、ふと、視線を窓の外に移す。
そこに見えるのは、本物そっくりに造られた偽物の夜空。
初代死神主人がつくった、行き場を失くした死者を慰めるための、虚しい世界。


この世界が、俺は憎くて仕方なかった。
サナのいない世界に、意味なんて感じられなかったから。

でも、そんな俺をあいつが変えてくれた。

サナと同じで、でも違う存在。
あいつにサナを重ねようとする俺に、あいつは何度も、
あいつ自身としての言葉を、気持ちを投げかけて、俺の目を覚まそうとしてくれた。

過去に囚われ続けていた俺を引っ張り上げ、
この世界にも光ある未来が訪れることを教えてくれた。


『鳴海』にはサナしかいなかったけれど、
『ナミ』にはあいつしかいない。
……それぐらい、大切な存在だ。


「サナは……俺があいつを選ぶことを、許してくれるか?」

夢の中で見た、俺とあいつの幸せを願ってくれたサナの姿を思い返す。

あれは、俺の願望から来る自分勝手な夢だったのかもしれない。
でも、どうしても信じたくなってしまう。
あの言葉は、サナが今の俺に向けたものだったんじゃないか、と。


「ごめんな、サナ。
 それから……ありがとう」


ぽつり、と小さく呟く。

するとその直後、部屋の扉がバタンと開いて、俺は思わず驚きに身をすくませてしまった。
振り返ると、そこにはあいつの姿が。

「先生、どうしたの? ご飯だって、ユユに呼ばれたんじゃないの?
 心配になって見に来ちゃったよ」
あいつは首を傾げながら、俺の隣に立つ。
「今夜は野菜たっぷりのキッシュだよ!」
「へぇ……ちゃんと食えるものになってるのか?
 いつかみたいに、消し炭になってないだろうな」
「な、なってないよ! ちゃんと料理の勉強してるもん。ナミ先生の健康管理のためにね」
そう言って、自信満々に胸を張る。

その笑顔を見つめながら、俺は無意識のうちに手を伸ばし、
気付けばこいつの身体を抱きしめていた。

「せ、先生!? な、なに、どうしたの……!?」
こんなこと、普段の俺ならめったにしない。当然、俺の腕の中にいるこいつも大慌て。
だが、いくらかそうしていると、こいつもおそるおそる俺の身体を抱きしめ返してきた。

「先生、どうしたの……? 寂しんぼになっちゃった?」
「……なんだ、その寂しんぼってのは」
「先生がこういうことする時って、人恋しい時なのかなぁと思って」
こいつは片手をめいっぱい伸ばすと、俺の頭をよしよしと撫でてくる。
そして……
「先生は意外と拗ねやすいし、人一倍寂しがりだから、放っておけないなぁ。
 そんなところが好きだけど!」
……と、得意気に笑った。
夢の中のサナと同じようなことを口にされ、俺の表情に苦笑が浮かんでしまう。


(寂しい……か。俺の気持ちは、こいつに筒抜けだな)

能天気なようで、意外に人をよく見ているこの恋人には頭が上がらない。
俺を包みこもうと一生懸命に腕を動かすこいつに、また愛しさが溢れた。


「だがしかし、10も年下の恋人に甘やかされるっていうのは、ちょっとな……」
「そう? わたしは嬉しいよ。先生が弱ってるところを見られるのはわたしだけだもん。
 だから、どーんと甘えていいんだよ!」
俺から僅かに身を離し、にっこりと明るい太陽のような笑顔を浮かべるこいつ。

(……簡単に言ってくれるな)

俺はやれやれと肩をすくめると、こいつの身体をもう一度引き寄せた。

そして、額にそっとキスを落とす。

「……へっ? えっ?」
俺がパッと手を離すと、こいつはキョトンと呆けた顔をして俺を見上げていた。
「な、なに? 先生、いま何を……!?」
「言われた通り、ちょいと甘えさせてもらっただけだ」
「甘えるって!? い、いま、キ――」
「あんまり迂闊なこと言うなよ? 大人が本格的に甘え出したら……
 この程度じゃ、到底済まされないんだからな」
「……~~っ!!??」

真っ赤になるこいつを置いて、俺はスタスタと部屋を後にする。
背後であいつが何か喚いているようだけれど、素知らぬフリを貫いた。


振り返るわけにはいかない。だって……

(……良い大人が、額にキス程度で緊張してるなんて、どうかしてる)


きっと今、自分はどうしようもなく情けない顔をしている。
それが分かるから、こんな顔をあいつに見せるわけにはいかない。
大人だって、恋人の前では格好付けたいのだ。

とっくに止まっているはずの心臓がトクトクと音を立てているのを感じながら、
ふと、もう一度窓の外を見やる。


(まだまだ情けない俺だけど……頑張るよ。
 あいつを、サナ以上に幸せにしてやれるように)


そんな俺の誓いに応えるかのように、一粒の星がきらりと瞬いた。


*:..:**:..:**:..:**:..:**:..:**:..:**:..:**:..:


以上、ナミのSSでした!
改めてナミ、誕生日おめでとう!


それでは~!

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