どうもどうも中村です!!
明日は、いよいよ『あやかしごはん 歌曲集 其の二』の発売日です!
久しぶりにリリースされる『あやかしごはん』の関連商品なので
テンションがあがっております。
ブックレットには歌詞と、結月そらさんのライナーノーツが掲載されているのですが、
ブックレットの大きさの関係で、カットせざるをえなかった部分がありますので
こちらのブログで結月そらさんのライナーノーツをご紹介したいと思います。
曲を聴きながらあわせてお読みいただくと、
曲から受ける印象が変わるのではないでしょうか。
それでは、どうぞ!
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主題歌
『咲いて、散って、また咲いて。』
歌・作詞 結月そら
作曲・編曲 くど
A.Gt/E.Gt 吉野薫
Pf 宇都圭輝
箏 沖政一志
尺八 神永大輔
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大好きな家族、友達、恋人、あるいは憧れの誰かでも……、
せっかく同じ時代を生きるのなら、同じ時に終わりたいな、
なんて、考えることが良くありました。
だけど、時代が同じでも、生まれる時も、死ぬ時も、みんなバラバラ。
なかなか同じ時に終わることなんて、出来ないのですよね。
出来れば周囲の大好きな人たちの誰よりも早く、
この世界を旅立ってしまいたい、悲しむのなんて嫌だ、
心底……そう感じてしまうことすら。
だけど、そうはいかない。
そして、いつ終わるかも、分からない。
愛する人と過ごせる時間はかけがえのないもので、
「ああしておけばよかった、こうしておけばよかった」って、
後悔が尽きることがないにしても、せめてお別れする時、
謝ったり悔いるのではなくて「ありがとう、また会おうね」って言いたい。
離れ離れになっても、ずっと大好きでいたいし、愛していたいし、
生まれ変わっても、姿形が変わっても、また出会いたい。
そんな気持ちを込めて作詞しました。
前作『その残響は、憧憬』は吟の視点で描いたものでしたが、
今作は誰の視点だか、早い段階で気付いている方もいて、驚きました……。
なにより、歌詞をたっぷり読み込んでくださったり、
耳を傾けてくださる方が多いのが、とっても嬉しいです(*^v^*)
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エンディングテーマ
『おはよう。おやすみ。』
歌・作詞・作曲 結月そら
編曲 三輪学
A.Gt/E.Gt 吉野薫
Pf 三輪学
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実は……気の早いもので、一番のサビは、
「あやかしごはん」をプレイして間もなく、
例え結ばれてもあやかしと人間では過ごす時間の感覚が異なりすぎて、
そのとき残されたあやかしはどんな気分になるんだろうと思うことがあり、
その時にイメージソングとして作っていたものでした。
もし、続編やファンディスクの機会があり、
イメージがあえば、完成させたいなぁ、と思っていて。
ありがたくも、その機会が。
オープニングテーマは、あるキャラクターの視点、
という形で描きましたが、エンディングテーマは特に絞らず、
どのキャラクターのエンディングに達しても、作品に馴染むようにしました。
三輪さんに編曲をお願いするにあたり、
今回は90年ポップスを目指しました♪ どことなく懐かしい、
だけど今聞くと、そこはかとなく新しくも聴こえて。
思い出に浸れる、ノスタルジックな印象を与えるにはぴったりだと思いまして……!!!
特に今回は、ああしてほしい、こうしてほしい、というところがとっても多くて……
三輪さんにはとってもとっても……ワガママを言ってしまったのに、
快諾いただけたどころか素晴らしくアレンジしていただき、楽曲が完成しました。
サビの部分、ふと静かにウィスパーで歌う箇所はこだわりました……!
「あやかしごはん」「あやかしごはん~おおもりっ!~」の
エンディングテーマ『おかえり。ただいま。』は、家に帰ること、
一緒に食事すること、そういう温もりの輪を描きましたが、今回は『おはよう。おやすみ。』。
夜眠って朝起きてもそこにいるはずの人が居ない、
温もりが感じられない、というところからはじまります。
「あやかしごはん」は、あやかし側の切なさや葛藤にも重きを置いた作品です。
あやかしという永遠に近い存在に、人間の命の儚さの問題をダイレクトに与えることで、
より時間の流れの差がリアルに、鮮明に、感じられます。
攻略する対象があやかしだけでなく、人間のキャラクターもいる。
比較対象があるのも、さらに深みを与えていますよね。
それなら、ただ明るい未来を歌うよりも、明るい未来にいずれ訪れるであろう別れを、
前向きに綴る方法もあるのではないかなと思いました。
エンディングテーマも、ぜひ、耳を傾けてくだい♪
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挿入歌
『昨日も、明日も。』
歌・作詞 結月そら
作曲・編曲 くど
A.Gt 吉野薫
Pf 宇都圭輝
箏 沖政一志
尺八 神永大輔
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主題歌『咲いて、散って、また咲いて。』と、ところどころリンクする歌詞です。
実は、当初、デモの段階ではこの楽曲が主題歌の予定だったのです。
凛の気持ちを表現するのにぴったりな、可愛らしい楽曲です。
「ずっと好きだよ」「ずっと傍にいるよ」。
そういう「ずっと」の表現をたった三文字ではない言葉にしたくて、
「昨日も、明日も、その未来も、廻る時も」という表現にしました。
「ずっと」というのは、言葉の印象だけなら未来を指し示す気もしますが、
今もそうだし、これまでもそうだったからこそ出てくる言葉なんですよね。
今から思うのなら、「これから」という言葉が適切なわけで。
なんでそんな三文字の意味合いにこだわってしまったかというと、
時間の感覚の異なる異種間の恋愛も描かれているからなのです。
だからこそ、その「ずっと」という表現を、しっかりと時の流れで描きたかったのでした。
そしてまた……自分が生きているだけでも、相手を癒す存在でありたいなと。
そこに咲いている花、木々のように、一緒にいることが幸せそのものなんだよってことが、
この楽曲で語りたかったことです。
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最後に。
今回もくどさんの楽曲、三輪さんのアレンジ、そして吉野さん、圭ちゃん、
沖政さん、神永さんという素敵な演奏者さんたちにもご協力いただきました。
インストも収録されているので、音色もたっぷり堪能してくださいね!
作品ともども、これからも、歌曲に親しんでいただけたら幸せです。
そら
そらさんのブログはこちらからどうぞ!
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『あやかしごはん』の楽曲をこんなにも大切にしていただき
とても嬉しく思っています。
演出入れをしている時に、ずっと聴いていた曲達なので、
聴けばシーンを思い出してしまいます。
今も聴きながらブログを書いているのですが、込み上げてくるものがあります。
乙女ゲームに求められるものは年々変化していき、
企業である以上、ニーズに応えられるような作品作りを要求される中、
『あやかしごはん』のような作品を制作できたことを幸せに感じています。
ごはんを食べる。
ただそれだけのことが、一緒に食べる人によってぐっと特別になってしまう。
そういう当たり前の幸せに気づけるような作品を今後も制作していけたらいいなと思っています。
今回は『あやかしごはん 歌曲集 其の二』をメインに紹介させていただきました!
次回はまた“相談させてよ★あやかしごはん”のコーナーをやる予定ですので
お楽しみに~!
それでは~