あやかしごはん公式ブログ

臨時更新です!

ハッピバースデー綴~
ハッピバースデー綴~
ハッピバースデー・ディア綴~~
ハッピバースデートゥ~ユ~

\ おめでとう!!/

……! あ、あの…………ありがとう
……みんなにお祝いしてもらえるの、とってもとっても、うれしいよ



どうもどうも中村です!


3月10日は、あやかしごはんにおいて特別な意味を持つ日なので、
本日はブログを臨時更新させて頂きます。


今日が何の日かは、あやかしごはんをプレイしてくださった方にしか分かりませんが、
ショートストーリーをご用意させて頂きました。



ちなみに……



「ボクの特別なある日」の続きになります。
こちらのお話は若干ネタバレ要素を含みますので、
あやかしごはんを未プレイの方はプレイした後に読んでいただけたらと思います。

前のお話はこちらからどうぞ!



それでは、あやかしSSのはじまり、はじまり~!!


-------


特別を繋ぐ幸せ


ふっくらとしたおなかを撫でて、布団の中で横になる。
(おなかいっぱい……)
みんなで飾り付けた、いちごが敷き詰められたケーキはもちろん、パパとおねえちゃんがたくさん作ってくれたお料理はきれいに無くなった。
全部ぜんぶ、みんなのおなかに入ってしまった。
(おいしかったなぁ)
今夜食べた一つひとつのお料理を思いうかべる。
から揚げ、ハンバーグ、ボクが食べやすいように甘く味付けされたにんじんとグリンピース、ぶりのてり焼き、たまごがからまった野菜いため、それから、ほかほかのごはん。
どれもこれも、パパとおねえちゃんがいつも以上に心をこめて作ってくれたものだって知っているから、もっともっとおいしく感じた。
ごちそうさまをしたあと、ちゃんとハミガキをしたはずなのに、まだ口の中においしい味が残っている気がする。
おなかいっぱいでもう入らないのに、もっと食べたかったなって思う。
「ふふっ」
おめでとう、と口々に言ってくれるみんなを思い出して、照れくさくなる。
涙が出そうになったことも、すっごく嬉しかったことも、お風呂に入る前のことなのに。
なんだか、今ごろになってくすぐったい。どうしてだろう?
頭の上まで布団をひっぱって、潜ってみる。
顔にくっついた羽毛ぶとんは、ボクの吐く息でどんどんあったかくなっていって、少し息苦しい。
嬉しくて、眠れない。眠くならない。
1人でもぞもぞしていると、扉が開く音がした。
「つー君?」
ボクをそうやって呼ぶのは、おねえちゃんだけだ。
「眠れないの?」
そしてこの部屋にいたのは、ボクだけ。
いつもはパパと眠るけど、パパは「お店の仕事をしてくるから、先に寝てて」って言っていた。
たぶん、昼間にボクの誕生日会の準備をしてくれてたから、お店の仕事ができなかったんだ。
かぶっていた布団を肩のところまで下げて、ボクはおねえちゃんの方を向いた。
パジャマを着たおねえちゃんが、1歩部屋に入って、扉を閉める。
「ごめんね。廊下明るいから、目が冴えちゃうよね」
「ううん、大丈夫」
ボクが目を細めて見上げたのを、眠いせいだと思ったのかもしれない。
「吟さんに、様子を見てきてって頼まれたの」
おねえちゃんがボクのおでこにかかった髪を、指で撫でるようにそっと払う。
「パパに?」
「そう。ちゃんと眠れてるかどうか、見に行ってあげてって」
「そっか……」

今朝は、パパが起こしてくれるよりも早く起きられた。
ひとりでに目が覚めて、着替えて、顔を洗って。
すっきりしてからパパにおはようって言ったら、なんだかおにいさんになれた気がして、ほこらしかった。
それで胸を張ったら、パパにほめてもらえて……。
だから、夜だって、1人で眠れるって思った。起きられるのに、寝れないわけない、って。

「手、繋ぐ?」
おねえちゃんがボクの布団のそばにしゃがんで、手のひらを差し出してくる。
「手?」
「私の手、お風呂から上がったばかりだから、あったかいよ? どうかな」
「…………」
布団の中にしまっていた手を出して重ねると、言われたとおりあったかかった。
もっと寒いころにパパが用意してくれた湯たんぽみたいだ。
「あったかい……」
「でしょう?」
おねえちゃんが笑う。
「つー君の手も、あったかい。眠いんだね」
「ん……」
違うんだよ、って言おうとした。
1人だから眠れなかったんじゃなくて、今日が嬉しくて、終わっちゃうのがもったいなくて、眠れなかったんだよって。
ボクはもう8歳になったんだから、本当なら1人でもちゃんと眠れたんだよって。
「おねえ、ちゃん……」
でも、全然声にならなくて、まぶたもいつの間にか重くなってて、開けていられなくなる。
「なあに?」
代わりに握ってる手にぎゅうって力を込めたら、勘ちがいしたおねえちゃんが「ここにいるよ」って握り返してくれた。
「つー君、初めて会った頃より、ちょっとだけ手が大きくなったね。背も伸びた。ちゃんとごはん食べてるからだね。えらいえらい」
「えへへ」
おねえちゃんにほめられるのは、パパにほめられるのとはまたちょっとちがう。でも、嬉しいのはおんなじだ。
にんじんは食べられるようになったし、もしこれから食べたことないものに出会っても、最初はどうかわからないけど、きっと食べられるようになるよ。
だって、パパとおねえちゃんがおいしくしてくれるもん。
うーちゃんが誰よりも先に食べて「うまいっ」って言って、よーちゃんがボクの分を取り分けてくれて……。
「きっと吟さんみたいに、背が高くて、かっこいい人になれるね」
「パパみたい……?」
「そう。優しくて、いろんなことを知ってて、まわりの人みんなから慕われるような人」
「…………」
(そうかな? ボク、パパみたいになれるかな?)
おねえちゃんに作ってあげたおにぎりは三角にも丸にもならなくて、お皿から手にとった時にくずれてしまった。
あやかしのお友だちはできたけど、うーちゃんに紹介してもらった子だ。
名前を漢字で「狐森 綴」って書くと、何回かに1回は間違えてる。
「だってね、綴君は誰かのために優しくできるし、人の話は一生懸命聞くし、一つのことを諦めないで頑張れる子だもん」
「……そうなの?」
「そうなの」
おねえちゃんがボクを褒めてくれる声は心地いい。
繋がれている手みたいにあったかくて、心にするする入ってくる。
(こもりうた、みたい……)
「…………そっ、か……」
じんわり広がる優しさに包まれるようにして、ボクは眠りに落ちていった。


******************************************


仕事を片付けて部屋に入ると、綴の布団の横に、彼女が寝そべっていた。
寝かしつけていて、一緒に眠ってしまったのだろうか。
いくら暦上では春になったとはいえ、まだまだ夜は寒い。
彼女に布団をかけてあげると、ふふっと横顔が綻んだように見えた。
「ありがとう」
微笑ましい光景を前に、ひとりでにお礼の言葉が溢れる。
隣り合って眠る姿は、いつかの僕と幼い彼女を彷彿とさせる。
あの時のスミさんも、こんな気持ちを抱いていたのだろうか。
自分があの日とは異なる立場にいることに、時の流れを感じた。
こうやって僕も歳を重ねて、綴達の成長を見守り続けるのだろう。
あの日のように。今日のように。明日も、その次の日も。
「君達の成長が、僕の幸せだよ」
二人の頭を順番に撫でて、幸せを噛みしめる。
零れていってしまった幸せも、置いてきてしまった幸せもたくさんある。
でも、今の僕の幸せは確かにここにあるのだと、そのぬくもりが教えてくれる。
「……おやすみ、二人とも」
手のひらで感じ取った熱が冷めやらぬうちにと、僕は照明を落とした。


-------



綴お誕生日おめでとう!!!


という気持ちを込めたショートストーリーです。
少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです。


次のブログは3月12日に更新させて頂きますので
こちらも楽しみにしていてください。


それでは~


すっかり出遅れたポン……
出遅れたもなにも、花さんがいる限り出ていけないポン……
ショポ~ン
ショポポ~ン
これ、たぬ吉にたぬ恵
神様!
団欒の中には入ってきにくいのかと思ってのう。吟からごはんを預かって来たぞ。ほれ、ケーキ付きじゃ
今朝方戸口に果物の山を築いたのはお前達じゃろ? あやつらが喜んでおったぞ
か、神様だポン!
神様ですポン!!
いかにも。わしが神様じゃ
<< 1 >>

上へ